トピック

米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)

 経済協力開発機構(OECD)の主導による、国際的な租税回避行為の防止を主目的としたBEPS(Base Erosion and Profit Shifting)プロジェクトにおける行動13最終報告書「移転価格文書化」に基づき、マスターファイル、ローカルファイルと共に三層構造文書化の一部として、CbCレポート(Country-by-Country Report、以下“CbCR”)の規則が既に主要国で制定されています。CbCR(日本語では“国別報告書”)は、連結売上高が年750百万ユーロ(約1,000億円)以上の多国籍企業グループが、世界中の関連会社が所在する国別に収入、利益、納税額などの情報を表にまとめて本社所在国の税務当局に提出、その国から関連会社が所在する各国の税務当局に自動的に送付されるという仕組みです。これにより、 […]

下院の税法策定委員会 (House Ways and Means Committee) によって発表された税法改正案 (The Tax Cut and Jobs Act H.R.1) の個人所得税に関する部分には次のようなものがあります。

• 税率 – 税率は基本的に4つの税率, 即ち,12%, 25%, 35% , 39.6%になります。新しい経費控除額に満たない人は税金申告書を提出する必要はありません。

• キャピタル ゲイン税 – キャピタルゲイン税率は所得の額によって三つの税率に分けられます。通常の税率が15%以下の人の場合、キャピタルゲイン税率は0, 20%以下の人の場合は15%、 それを超える人の場合は20%の税率になります。15%の分岐点は […]

米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)

 2017年10月17日付で、米国で興味深いレポートが発表されました。タイトルは「Offshore Shell Games-The use of offshore tax havens by Fortune 500 companies」(訳:オフショアでの欺瞞行為-フォーチュン500(米国の売上高上位500社)企業のオフショア・タックスヘイブン利用の実態)で、リベラル系の非営利法人であるU.S. Public Interest Research Group Education Fund(米国公益研究グループ教育基金)とInstitute on Taxation and Economic Policy(税制・経済政策研究所)の共作となっています。内容は、米国の大企業がタックスヘイブン(租税回避地、以下“TH”と略)と呼ばれる無税国・軽課税国を利用し巨額の租税回避を行っていることを各種データにより示すと共に、共和党トランプ政権が計画する海外留保収益の国内回帰策を批判しています。 […]

トランプ大統領が税法改正案を発表

トランプ大統領は9月27日にアメリカの税法改正案を発表致しました。トランプ大統領の税法改正には4つの焦点があります。第一は税法を簡素化すること、第二にアメリカの労働者の報酬を引き上げること、第三にアメリカを世界のビジネスが集まる国にすること、そして最後に海外に蓄積されている巨額の富をアメリカに取り戻すことです。この改正は中産階級の人達の税金負担を軽減し、税金申告書を簡素化し、中小企業の税負担を軽減し、アメリカの仕事や資本、税収を海外に逃さないようにして、税収のべースを拡大することそして特別な利害グループにだけ恩恵を与えず、脱税を防ぐことを目的とします。

個人に関する税法改正
個人に関する税法改正には次のものがあります。 […]

米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)

 米国内国歳入庁(Internal Revenue Service、以下“IRS”)は2017年9月19日、“Template for Advance Pricing Agreement” (APA契約書式)の改正案を発表しました。
 米国においてAPAとは、Agreementという名の通り、納税者と税務当局(一国又は二国間以上)との間で、一定期間については国外関連者間取引に関して特定の移転価格算定方法を適用する(=つまり原則移転価格税務調査は行わない)事について合意する契約の形をとります(日本では、税務当局から納税者への“確認”という形です)。つまり、合意後は納税者とIRSとの間で契約書が締結されるのですが、申請時にも、添付資料としてAPA契約書のドラフトを提出 […]

米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)

 IRSが油圧機器等の部品メーカーであるEaton Corporation(以下“Eaton社”)とのAPAを取消した上、同社に対し移転価格課税を行った一連の行為の無効を求めて同社が提訴した裁判は5年半近くの長期間を経て、最終的にEaton社が勝訴しました。IRSは移転価格課税の裁判で、2017年3月のAmazon.com事案判決に続き、またも租税裁判所で敗訴しました。

1.これまでの経緯

 IRSは、Eaton社との間で2001~2005年度(第1回)、及び2006~2010年度(第2回)の計2回にわたり、主に同社のプエルトリコ製造子会社との関連者間取引価格に関してUnilateralの事前確認(Advance Pricing […]

 売上収益の認識基準は大変重要なのですが、過去において統一されておりませんでした。国際会計基準では規則が簡単すぎて、複雑な事例には使えなかったこと、またアメリカの会計基準では、業種ごとに違った規則があり、あまりにも複雑な規則になって統一性に欠けてしまったのです。この様な背景をもとに国際会計基準は改正されてきました。その中で国際会計基準15号の売上収益の計上基準が2018年1月1日からアメリカでも実施されることになっております。この規則の影響を受けると思われる会社は、早急に準備に取り掛からなければなりません。この基準によると売上収益を計上するためには、次の5つのステップを踏むことになっております。

ステップ1 顧客との契約 (Contract […]

 有給休暇とは正当な理由で会社を休んでも給料を支給される制度の事です。ニューヨーク州では、12週間の有給休暇を与える制度を最近発表致しました。これは2018年に8週間でスタートし、2019年に10週間、2020年も10週間、2021年に12週間と増やしていきます。支給される給与は、2018年が通常の50%、2019年が55%、2020年が60%、そして2021年には67%となります。この有給休暇の制度を利用できるのは、出産した最初の1年または幼児を養子として引き取った最初の年度、あるいは、幼児を引取る前の準備の段階や重傷の病気になった家族の世話をする場合、あるいは家族の一員が軍務に召集された為に家を離れる場合などです。この制度を利用できるのは、毎週20時間以上働く勤労者が、26週間以上働いた場合です。 […]

米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)

 経済協力開発機構(OECD)がG20と共同で行うBEPS (Base Erosion and Profit Shifting、“税源浸食と所得の移転”の意)対策プロジェクトにおける15の行動項目に関する最終報告書パッケージが2015年10月に公表されて以来、それを受けたOECDのガイダンスや各国における移転価格税制改正等が着々と進んでいますが、最近はその動きが加速しています。本稿では、その中でも以下2つの重要な進展について紹介します:

1.多国間協定への署名
 2017年6月7日、日本を含む68か国・地域(中国と別に香港をカウント)が「BEPS防止の為 […]

米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)

 経済協力開発機構(“OECD”)は2017年6月22日付で、「BEPS (課税ベース侵食と利益の移転)行動10:利益分割に関する改正ガイダンス草案」を公表、併せて2017年9月15日迄パブリックコメントを募集すると発表しました。
 既に2015年10月に発表されたBEPS対策プロジェクトの行動計画8-10最終報告書「移転価格結果と価値創造の適合」の主旨は、多国籍企業が有する世界的バリュー・チェーンの中で、実際の経済活動が行われ価値が創出されている場所で課税が行われるべきであるというものです。実体重視の考え方自体は合理的であるものの、価値という概念がより強調 […]

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