Category "トピック"

 モスクワにおけるG20財務相会議の開幕日である7月19日、経済協力開発機構(OECD)のガリア事務総長は、税源浸食と所得の移転(Base Erosion and Profit Shifting、以下“BEPS”)に対するアクション・プラン報告書を発表しました。米国系を中心とする多国籍企業が所得を低税率国に移転するアグレッシブな節税の実態が最近相次いで明らかになってきたことを受け、OECDはBEPSの問題に本格的に取り組み始め、今年2月に初のBEPS報告書を発表、租税回避を発生させる様々な要因を分析しましたが、今回報告書では15項目の対策案(以下概要を記載)が発表されました。

(1)デジタル経済
納税義務が無い国における企業の電子上の存在、電子商品・サービス使用に関する各地域データの価値の帰属、新たなビジネスモデルから生じる所得の性質等について調査する。
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 IRSが油圧機器等の部品メーカーであるEaton CorporationとのAPAを取消し、且つ同社に対し移転価格課税を行った件で、米国租税裁判所は6月26日、IRSの交差請求に対し、IRS側の主張を認める判決を言い渡しました。
 本係争の背景については2012年10月の記事(TOPIC 12-20参照)に詳述しましたが、概要は以下の通りです。

1.背景の概要

 IRSは、Eaton社との間で2001~2005年度(第1回)、及び2006~2010年度(第2回)の計2回10年間にわたり、主に同社のプエルトリコにおけるブレーカー製造子会社との関連者間取引価格に関してUnilateralの事前価格合意(Advance Pricing Agreement、以下“APA”)を締結していました。ところがIRSは2011年末にかけてこれら過去2回のAPAを一方的に取消し、且つ2005-2006年度について同社に対する移転価格更正課税を行い、追徴税額及びペナルティ合計で$127百万(1$=99円換算で約125億円)の支払を命じました。
 Eaton社は同課税処分を不服として2012年2月に租税裁判所に提訴し、またIRSとの間で締結した2つのAPAは現在でも有効であり、APAはそれを取消すことが出来る正当な理由を示す挙証責任を負うべきであるとの部分略式請求を租税裁判所に行いました。それに対しIRSは2012年8月、Eaton社はIRSによるAPA取消しが不当であることを示す挙証責任を負うべきであるとの交差請求を租税裁判所に提出しました。
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今月は先月号(TOPIC 13-01参照)で取り上げたスターバックスと同じ米国シアトル市に本社を置く、オンライン販売サイトを運営するAmazon.com(以下“アマゾン”)の近況です。最近の報道によると、同社は欧州子会社との取引に関し米国IRS(内国歳入庁)より昨年11月に巨額の移転価格課税を命じられましたが、昨年末の12月28日、同課税処分の取り消しを求め米国租税裁判所に提訴しました。

原課税処分は、米国本社がアマゾンの欧州統括拠点であるルクセンブルクの子会社AEHT (Amazon Europe Holding Technology)から2005年と2006年の2年間に受け取ったBuy-in支払金額が過少であった という事で、同2年度において約20億US$(1,800億円)の所得更正と、それに伴う234百万US$(210億円)の追徴税額支払を命じたものです。
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米国IRS(内国歳入庁)が、移転価格税制に基づき10億ドル(約850億円)以上の巨額の所得更正を行った事例が、最近相次いで明らかになりました。もともと米国は移転価格税制のパイオニアであり、米国外への租税回避に対する厳しい税制を有していますが、現オバマ政権が国際課税の更なる強化を打ち出していることも、IRSの課税執行を後押ししていると考えられます。以下に紹介の通り、医療機器メーカー、製薬などいわゆる医療業界が主なターゲットとなっています。
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