Category "トピック"

2015年10月5日付で経済協力開発機構(OECD)は、G20との共同で行うBEPS (Base Erosion and Profit Shifting、“税源浸食と所得の移転”の意)対策プロジェクトの総括として、最終報告書パッケージを公表しました。2013年7月に15項目の行動計画を公表(TOPIC 13-15参照)してから約2年強という短い期間でそれら15項目全ての最終報告書が揃ったことになり、アグレッシブな租税回避スキームを撲滅したい各国の強い意欲がうかがえます。
最終報告書パッケージは合計1,900ページ超という膨大な量ですが、本稿ではその中でも特に重要性が高く、最終報告書の随所に織込まれ、日系企業にも関連すると思われる移転価格関連の2つのテーマについて紹介します。
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経済協力開発機構(OECD)とG20諸国が共同で推進しているBEPS(Base Erosion and Profit Shifting、税源浸食と所得の移転)に対する15項目の行動計画(以下“BEPSプロジェクト”)のうち行動13「移転価格文書及び国別報告書(Country-by-Country report、以下“CbCレポート”)」に関しては、昨年9月にOECDにより第一次提言が発表され、移転価格文書の同時文書化を関係各国が導入する事が強く推奨されました。
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ニューヨーク州の2014年- 2015年度の予算が2014年3月31日に可決され、翌日にアンドリュー クオモ州知事が署名致しました。この予算の中にニューヨーク州の州税の改正があります。この中で特に事業税 (Franchise tax) に関する改正に付いて説明致します。

ニューヨーク州の税法は銀行 (Article 32) と一般事業会社 (Article 9-A) に関する税法が別でしたが、銀行に関する税法が一般事業会社の税法に統合されて一本化されました。
事業税は、事業所得 (Business income) 、事業資本 (Business capital) または最低税金 (Minimum tax) のうち、最も高い税金を支払うことになりました。
代替ミニマム税 (Alternative minimum tax) と子会社資本税 (Subsidiary capital tax ) は廃止されました。 […]

Windows、エクセル、ワード等々私たちが日頃当たり前のように仕事で使っているソフトウェアを提供している会社であり、ご存知米国IT業界の巨星であるマイクロソフト社が、税務調査の過程におけるIRS(米国内国歳入庁)との争いについて最近メデイアで頻繁に報道されています。それら一連の記事を整理し、以下簡単にまとめてみました。

背景:移転価格税務調査

マイクロソフトはIRSより2004-2006年度に関して未だに税務調査を受けています。米国における税務調査の時効は通常3年ですが、IRSが延長に次ぐ延長で税務調査を引き延ばしているようです。その主な対象は同社がプエルトリコ(米国自治連邦区)と英領バミューダにある子会社との間で行っていたコストシェアリング取引(研究開発費等無形資産創出に貢献した費用を関連会社間で分担する取引)です。IRSの思惑通りに最終的に課税が行われれば、マイクロソフトの所得更正額は数十億ドル(数千億円)単位になる模様です。 […]

アメリカでは外国株主が25%以上所有する会社についての情報を外国企業を扱うユタ州の特別の内国歳入庁(Internal Revenue Service- IRS)の事務所へフォーム5472で報告することになっております(税法6038A,6039C)。日系の米国子会社にはおなじみのフォームです。日本の親会社の名前、所在地、事業内容などの情報のほかに、親子、関連会社間の取引、例えば、売り上げ、受取る賃料、ロイヤリテイー、ライセンス料、フィー、コミッション、借入金残高、金利、保険料、その他の受取り所得、又、仕入れ、支払う賃料、ロイヤリテイー、ライセンス料、フィー、コミッション、貸付金、金利、保険料、その他の支払い経費を報告することになっております。規則では、このフォーム5472をユタ州の税務署にまず提出し、 […]

2014年は、OECD(経済協力開発機構)におけるBEPS(税源浸食と利益移転)対策プロジェクトの急速な進展に連動して、移転価格に関するOECDガイドラインの改定案や討議草案(Discussion Draft)が数多く発行されました。先月紹介した企業グループ間サービス取引(11/3付)に続き、12月には3本の討議草案が公表されました。それら3本の内、今回は、利益分割法に関する討議草案(12/16付)について紹介します。 […]

日本においては、最近の移転価格課税は大企業向けの巨額な案件から中小企業向けの小口案件にシフトしています。国税庁統計によると、1件当たり平均更正所得額は、2004年度26億円、2005年度24億円から、2010年度4.8億円、2011年度4.6億円と、近年明らかに小口化しています。
  一方、米国では日本のような移転価格課税に関する詳細な統計データはありませんが、報道を見る限り大企業、特に利益率の高い優良企業への巨額の課税案件が最近更に増えている印象があります。日本も米国も税務当局は移転価格をはじめとする国際課税部門の執行体制を近年益々強化していますが、日本の執行強化が主に課税件数増加に向けられているのに対し、IRSは大型案件への巨額の更正課税に注力している事が窺えます。それら最近行われた米国の巨額な移転価格課税の多くは納税者が提訴することにより公になっておりますが、それら訴訟の多くは遅々として進んでいません。中には、IRSと納税者企業が本訴以外の副次的な要因(情報開示の問題、挙証責任の所在等)でバトルを展開しているケースもあります。以下、主な案件の近況をまとめた税務専門誌の記事から、概要を紹介します。
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 モスクワにおけるG20財務相会議の開幕日である7月19日、経済協力開発機構(OECD)のガリア事務総長は、税源浸食と所得の移転(Base Erosion and Profit Shifting、以下“BEPS”)に対するアクション・プラン報告書を発表しました。米国系を中心とする多国籍企業が所得を低税率国に移転するアグレッシブな節税の実態が最近相次いで明らかになってきたことを受け、OECDはBEPSの問題に本格的に取り組み始め、今年2月に初のBEPS報告書を発表、租税回避を発生させる様々な要因を分析しましたが、今回報告書では15項目の対策案(以下概要を記載)が発表されました。

(1)デジタル経済
納税義務が無い国における企業の電子上の存在、電子商品・サービス使用に関する各地域データの価値の帰属、新たなビジネスモデルから生じる所得の性質等について調査する。
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 IRSが油圧機器等の部品メーカーであるEaton CorporationとのAPAを取消し、且つ同社に対し移転価格課税を行った件で、米国租税裁判所は6月26日、IRSの交差請求に対し、IRS側の主張を認める判決を言い渡しました。
 本係争の背景については2012年10月の記事(TOPIC 12-20参照)に詳述しましたが、概要は以下の通りです。

1.背景の概要

 IRSは、Eaton社との間で2001~2005年度(第1回)、及び2006~2010年度(第2回)の計2回10年間にわたり、主に同社のプエルトリコにおけるブレーカー製造子会社との関連者間取引価格に関してUnilateralの事前価格合意(Advance Pricing Agreement、以下“APA”)を締結していました。ところがIRSは2011年末にかけてこれら過去2回のAPAを一方的に取消し、且つ2005-2006年度について同社に対する移転価格更正課税を行い、追徴税額及びペナルティ合計で$127百万(1$=99円換算で約125億円)の支払を命じました。
 Eaton社は同課税処分を不服として2012年2月に租税裁判所に提訴し、またIRSとの間で締結した2つのAPAは現在でも有効であり、APAはそれを取消すことが出来る正当な理由を示す挙証責任を負うべきであるとの部分略式請求を租税裁判所に行いました。それに対しIRSは2012年8月、Eaton社はIRSによるAPA取消しが不当であることを示す挙証責任を負うべきであるとの交差請求を租税裁判所に提出しました。
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今月は先月号(TOPIC 13-01参照)で取り上げたスターバックスと同じ米国シアトル市に本社を置く、オンライン販売サイトを運営するAmazon.com(以下“アマゾン”)の近況です。最近の報道によると、同社は欧州子会社との取引に関し米国IRS(内国歳入庁)より昨年11月に巨額の移転価格課税を命じられましたが、昨年末の12月28日、同課税処分の取り消しを求め米国租税裁判所に提訴しました。

原課税処分は、米国本社がアマゾンの欧州統括拠点であるルクセンブルクの子会社AEHT (Amazon Europe Holding Technology)から2005年と2006年の2年間に受け取ったBuy-in支払金額が過少であった という事で、同2年度において約20億US$(1,800億円)の所得更正と、それに伴う234百万US$(210億円)の追徴税額支払を命じたものです。
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