米国公認会計士 三村琢磨(コスモス国際マネジメント)
経済協力開発機構(OECD)の主導による、国際的な租税回避行為の防止を主目的としたBEPS(Base Erosion and Profit Shifting)プロジェクトにおける行動13最終報告書「移転価格文書化」に基づき、マスターファイル、ローカルファイルと共に三層構造文書化の一部として、CbCレポート(Country-by-Country Report、以下“CbCR”)の規則が既に主要国で制定されています。CbCR(日本語では“国別報告書”)は、連結売上高が年750百万ユーロ(約1,000億円)以上の多国籍企業グループが、世界中の関連会社が所在する国別に収入、利益、納税額などの情報を表にまとめて本社所在国の税務当局に提出、その国から関連会社が所在する各国の税務当局に自動的に送付されるという仕組みです。これにより、 […]